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2014年6月に作成された記事

2014年6月27日 (金)

『時季に添う』

紫陽花を

ご覧になれない

ゆっくりと

眺めることができない

そんなかたに

ひとつひとつ手の平で

包むような気持ちで

お届けしたい

そんなことを考えながら

作りました

デジブック『 時季に添う 』
http://www.digibook.net/d/3a85a99b805f08217fc8a714d8490789/?m

BGM 輝ける船出

やさしいいろ

よかったらご覧くださいCollage465

2014年6月22日 (日)

誰もいない休日

誰もいない休日は

洗いざらしの髪をぼさぼさにして

いつもたいして使っていない

コスメをひとつも使わずに

肩を出したやわらかいワンピを着て

気だるそうなのに

部屋を闊歩する


だけれど昨日の疲れで

相当顔色が悪い


鏡に向かって

踊るようにお辞儀をしてみた

風がそよそよと

開けっぱなした大きな窓から入ってきて

さらさらした肩なのに

わたしの長い髪が水中を漂うように

ふわふわと揺れている


冷たい床板の感触で

素足が心地よい


しんと静まり返った部屋で

思いついて

ハンモックチェアーに座って

ぼんやりしていると

スマホがさえずりのように鳴った


あまりに周りが静かだったので

わたしはドキリとした


いつか彼からのさえずりが届いて

彼の気持ちを

教えてもらえることがあったら

わたしが

彼に恋をしたおかげで

とても輝いた長い時間を過ごせていて

デジブックなどを

作ってきたことを伝えて

お礼を言いましょ


それまでに

ありがとうより素敵な言葉を

探しておきましょCollage457

2014年6月16日 (月)

『風の向かう場所』

今回はちょっとだけ

わたしを登場させてみました

風の向かう場所はきっと

ポロロンと

水が流れる

お気に入りの木です

みなさまにも

素適な風が流れますようにCollage452_2

デジブック『 風の向かう場所 』
http://www.digibook.net/d/b5c48ddba09b0860e6a025b252580799/?m

BGM ワルツ第7番嬰ハ短調

モデル…最近のもも

よかったら

ご笑覧ください

2014年6月12日 (木)

ポロロン

大きな桜の木が

さらに大きくなって枝を伸ばし

日陰を作っていた


青空の彼

つまり

青空模様の便せんに思いを書いて

届けた彼の省略なのだけれど


青空の彼に

恋をしてから

何年もの時が過ぎているので

この桜の木も

枝が長くなっているのだと感じた


時が過ぎたことを

涼しい木陰が教えてくれるCollage451

きれい。。。

片想いは淋しくないかとたずねられたら

それは淋しい


でもどこかで

水がポロロンと流れているような

気がする


樹齢何年なのかは

わからないのだけれど

彼に初めて会った日から

桜の木は

ここにどっかりと鎮座していて

唄をうたうひとも

動物もいないのに

花びらをまき散らしたり

涼む人もいないのに

日陰を作ったりしている


大きくて立派な木やね

わたしはそうつぶやいた

わたしは

立派な木を目にすると

カメラを持って

そんな風につぶやく癖があって

桜の木を見上げながら

思わずつぶやいていた


それから

彼に出会ったころから

おかしなことをしてきたわたしを思い出して

恥ずかしくて苦笑いした


また作品を

ラブレターを描こう

2014年6月10日 (火)

一輪の花

息子の帰りが遅いので

どこかで勉強でもしているのかしらと

思いつつ

メールを送ってみた


何やら用事があるみたい


しばらくして

帰ってきた息子は

ずいぶん高価な

一輪のカーネーションを持って

立っていた


時計を気にしながら

長蛇の列に並んでいたらしい


ありがとうより

もっと素敵な言葉があったらいいのにCollage444

母の日に

そう思った

精密検査に乾杯

精密検査をうけずに

飲んだくれのわたし

拗ねている場合ではないのに

かなり拗ねている


暑い日は

お気に入りのお店で

生ビールだったのだけれど


雨の日は

しっぽり

新しいお店に入って

銘柄が立派な冷酒と

レシピを知りたくなる

しゃれおつ

目にも鮮やかな

おつまみで

忙しい合間の

ちょっとした幸せ気分


すっかりわたしは

精密検査のことを

忘れていたCollage446

2014年6月 4日 (水)

ちいさな紙

下駄箱にラブレターが

入っていた

机の引き出しにラブレターが

入っていた

そんなことが続いていたころ


ちいさなラブレターは

わたしの靴のなかに入っていた


中学生だったわたしは

靴を履いて下校しようとして

何か入っているみたいと

思ったものの

恥ずかしいので

そのまま歩いた


家に帰ってから

おそるおそる脱いだ靴を見ると

詰め物のように

ぐちゃぐちゃの紙が入っている


引っぱり出すと

千切れてしまって

好きですというような字が

滲んでいるのが見えた

最後の方に

待っています・・・来てください・・・と

書いてある


いつ?

どこに?

誰?       

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momo

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