『囀る絵手紙』
言葉やメロディをのっけて
歌うたう絵手紙を
作ってきました
小鳥の囀りが聞こえてきたので
今回はそのままそっと
公開します
大切なあなたへ
絵手紙のラブレターです
デジブック『 囀る絵手紙 』
http://www.digibook.net/d/5845e1df915b2a20ed2bbda44452868b/?m
BGM 小鳥の囀り
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言葉やメロディをのっけて
歌うたう絵手紙を
作ってきました
小鳥の囀りが聞こえてきたので
今回はそのままそっと
公開します
大切なあなたへ
絵手紙のラブレターです
デジブック『 囀る絵手紙 』
http://www.digibook.net/d/5845e1df915b2a20ed2bbda44452868b/?m
BGM 小鳥の囀り
おそらく人が怖かったと思います
そんなわたしが
もう一度人を好きになれるわけもなくて
青空の彼に恋をしていると
気づいた時は
自分でも本当に驚きました
そんな秋の頃
彼は甘い香りがしていました
家族の前ではいつも
笑顔でいたいと思っていて
つらいことがあると
お手洗いで泣いていました
青空の彼を好きになった頃
彼の話しをして笑うわたしを
家族は嬉しそうに見つめていました
わたしが心から笑うと
家族はこんなにも嬉しいのだと
思いました
思いが届かないことは
初めからわかっていたことですけれど
わたしに笑顔をくれた彼に
感謝しています
わたしはカウンセリングが苦手なので
相談場所として
母親にはとても厳しく
子育てについて
的確なアドバイスをしてくださる病院を
最終的に選びました
ドクターは
大変つらい思いをされてきたと思います
一緒に頑張りましょうと
本当に丁寧に息子たちを診てくださいました
わたしは多くのことを
その病院で学びました
忙しい毎日でしたが
信頼できるドクターや学校に恵まれたこと
両親や姉の支えがあったことに
感謝しています
その頃姉が送ってくれた手紙に
ゴッホの
「花咲くアーモンドの枝」の話しが
書いてありました
とても嬉しかったことを
よく覚えています
悪いこともしていない
何もない状態で
突然あのひとがちいさな息子を
殴る蹴る
ということが続いた
大声で怒鳴る
暴言を吐く
無視をする
そんなことは日常だった
息子が蹴られて転ぶ
息子が吐く
病気を放置される
そんなことは書ききれないほどにあった
わたしは息子を
助けることができなかった
彼の指は白く細くて
関節が目立つ
彼のかさかさした薬指と
小指の間に
わたしの薬指を忍び込ませたら
この恋が
なにものなのかわかるでしょう
なにものなのか
知りたいのです
いつものように
息子とふたりでお買い物をして
フードコートで休んでいたら
息苦しくなった
ちょっと吸入してくるね
息子にそう言って
お手洗いでメプチンを吸入する
楽になるはずだった
だけれど
その時は悪化していることが
自分でもよくわかった
バックに入れていた
「救急車を呼んでください」というカードを持って
インフォメーションに寄りかかる
どうなさいましたかとインフォメーションのかた
心臓発作と間違えられてはいけないので
服用している薬
入院歴などを書いた紙も
一緒に渡す
咳き込みながら
救急車に乗ってね
息子にそう言って
わたしは用意された車椅子に乗った
すぐに到着した救急車は
喘息患者のかたですね
通院されている病院は間に合いませんので
一番近い病院に向かいます
という隊員のかたの迅速な対応で
背もたれを直角にされたまま
すぐに病院へと到着した
喘息ですね
ドクターが待ってくださっていて
点滴と注射の処置後
別室に運ばれる
息子は保険証を持って
ちょこんと廊下に座っていたらしく
手続きもあっという間に
終わっていた
呼吸が落ち着いたので
次の日には必ず
通院先に診察に行くということで
家に帰った
はやい・・・
お買い物先に置きっぱなしだった車も
駐車料金無料で
おだいじになさってくださいませと
戻ってきた
ネモフィラが丘一面に咲く頃
ちいさな森を
愛するわたしは
青は美しいと想う
青は空のいろ
彼のいろ
前を向くわたしには
ネモフィラだけがみえる
わたしはあなたをみて
あなたがわたしをみると
ひとりにしかみえない
だけれど誰かがみたら
並んで立つ
ふたりにみえる
声楽の教授は
教授室にいつもおいしいコーヒーを用意していて
バラの絵を描いていた
声楽はというと
無謀な量の課題を出していた
大学のいたるところに
ちょっとした練習用のアップライトや
電子ピアノがあったので
わたしは小試験直前に
教授室前の電子ピアノでしっかりヘッドホンをして
焦りながら10曲くらい暗譜
やまかけをしていた
試験が始まって教授に呼ばれ
やまかけがはずれていたので
お礼だけ言って退場して
次の人のふりをして入場したら
その行動が気に入られて単位がもらえた
ということがあった
ちょっとやってみて
まさかさっき
そこで全部暗譜したの?
はい・・・とわたし
やまかけって あはは
すごいね
などと言われた
そんな
ふざけてあまり課題をこなしていなかったわたしが
気になったのか
教授はわたしを見かけるたびに
ねぇ
僕はコスモスの花が好きなんだ
だからコスモスを持って来てよと
言った
秋が近づくと
もうそろそろコスモスが咲くよね
ねぇ
コスモス持ってきた?
とにかくコスモスの話と
たまにコーヒーと
バラの絵の自慢話をする
わたしはそう言われるたびに
嫌ですと
答えていた
できません
コスモス
嫌です
コスモス
持って来ていません
コスモス
そんな会話ばかりして
卒業した
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