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2015年2月に作成された記事

2015年2月28日 (土)

6度目のバレンタインを終えて

彼にチョコレートを渡してから

6度目のバレンタインだった2月が

終わろうとしている

はじめの頃はただ

逢えなくなった彼に

もう一度逢いたかった

なぜか一生

逢えないような気持ちになって

苦しくて

ぐすぐすと涙を流していただけだった

だけれどいつからか

彼の存在が

わたしに勇気をくれて

逢えなくても

読んでもらえないラブレターを

描き続け

昨日なかった花が

今日は咲いている喜びを

知ることができた

彼がどれくらい素晴らしいひとで

心を痛めていることが

どれくらいあるのか知らないのだけれど

5年も6年も

恥ずかしいくらいに

変わらず遠い彼を好きでいる

これは紛れもない真実で

いつまでも

今も彼に

勇気をもらっている

2015年2月19日 (木)

わたしの誕生日

以前のわたしより

今のわたし

少しは成長したかしらと

誕生日に考える

成長していたら

嬉しい

誰と比べるわけでも

ご近所の何かと比べるわけでも

なくて

わたしと

わたしを比べたら

以前より

背筋をぴんとして

カイゼル髭をくるりんとさせた

自慢げなわたしがそこにいた

ちょっと偉そうね

誕生日おめでとう

2015年2月16日 (月)

ケキョケキョ

高原をドライブすると

広大な風景に圧倒されるのだけれど

牧場は牧歌的で

牛が草を食べている姿が

遠くに見える

売店のヨーグルトが

とてもおいしくて

白樺の森のなかで

座って食べていると

ホーホケキョ

ケキョケキョケキョと

聞こえてくる

真似をしてみると

鳴き声は近づいてきて

ちょんちょん

ちょんちょんと

木々を少しずつ渡ってきた

ウグイスの姿が見える

不思議そうにわたしを覗くので

思わず笑ってしまう

2015年2月15日 (日)

さわらと祖母

わたしの実家の近くには

母方の祖父母の家があって

実家に帰ると必ず遊びに行っていた


祖父が亡くなってからは

祖母がひとりで暮らしていた


到着すると玄関で

祖母の変わらない笑顔が迎えてくれた

仏壇に手を合わせてから

庭を歩いていると

祖母が庭は危ないから

入ってお茶にしましょうと必ず言った


近所に魚屋があるので

祖母はいつもそこで

さわらの刺身を予約してくれていて

お土産用のパックのなかには

おなかの切り身と

背中の切り身が並んでいた


家族は

関東ではなかなか手に入らない

あっさりとして新鮮なさわらを珍しがっていて

優しい祖母が大好きだった


祖母が亡くなってから7年になる

帰るとき

いつも見えなくなるまで

手をふってくれていた

祖母のことを思い出す


祖母は若い時に

肺を患っていたらしい

だけれどわたしには

笑顔で物静かな祖母の記憶しかない

2015年2月14日 (土)

メロンソーダ

春になるとメロンソーダみたいに

泡立つ海岸があって

土産物屋には浮き輪や魚

星の砂を売っているのだけれど

賑わう海岸を横目に

少し車で走ると

人気の少ない

静かな白い砂浜が見える

車から降りて

草の生えた岩の階段を降りると

遠浅で透き通った海が広がる

さらさらの砂は

裸足でも痛くないほどで

転がる貝殻たちの

波打ち際を歩いてみると

海の香りと

静かな波が砂を

優しく撫でているさまに

心が洗い流されたようになって

いつまでも海を

眺めていたくなる

幸せなバレンタインを

お過ごしください

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momo

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