父の言葉
優しい父が
こんなことを言ったことがある
身内は時に嫌なことやひどいことを
言うことがある
でもそれは悪気があって
言うのではない
本当に悪気はないのだだから許してやれ
家族なのだから許してやれと
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優しい父が
こんなことを言ったことがある
身内は時に嫌なことやひどいことを
言うことがある
でもそれは悪気があって
言うのではない
本当に悪気はないのだだから許してやれ
家族なのだから許してやれと
今でも吐き気がするけれども
わたしはそれから
好きなひとに会えないように
監禁された
何か一度大声で叫んだけれどその後のことはよく覚えていない
母がずっと泣いていてわたしの長い髪は抜け落ちた
その後ずっとわたしは何かを
頑張っていたけれども
しばらくして結婚を考えていた男性とは
お別れすることになった
本当にそのひとと結婚したいのなら
何年かけてでもまわりのひとを説得して
こんなに
わたしにとっては
いいひとなのだからと
みんなを納得させればいい
本当に好きならできるでしょうと
言った
親族が騒ぎ立てて次から次へと説得にかかり
大騒ぎをしていたなか
ふたりは冷静に味方になってくれた
なぜあんなに反対されたのかと
不思議に思う
自分たちが育ててきた結果選んできた相手なのだから
そこは冷静に受け止めてと
言いたいところ
それに結婚を反対しても
その後いいこと
得なことなど何もないと
思う
姉と祖母だけが味方になってくれた
姉は母に
わたしが気に入ったひとなら
よいではないか
相手が気に入ってくれることは多々あるけれど
本人が気に入ることなんて
滅多にないのだからと
説得してくれた
あるひとと結婚したいと
お互いに考えて
真面目におつきあいをしていた
まさか結婚を大反対されるとは夢にも思わずに
前にも書いたけれどもわたしは
お花が咲いたみたい
かわいらしい姫様と
親族からちやほやされていて
日本昔ばなしのようにお医者様にも
お百姓様にも嫁入りできるねと
言われてきた
おそらく親戚中がわたしが華やかな結婚をすると
信じて望んでいた
だけれどわたしが結婚したいと思ったのは
貧乏で
いい加減な男性だった
将来結婚したいと両親に話した時バケツをひっくりかえしたような
騒ぎになった
様々な苦労を乗り越えて
妻として立派にやってみせることができない
ということだったのかしらと
思うので
祖父はどうやらひ弱なわたしには無理だと
考えていたようだった
美人なのだから引く手あまたではないかと
すっかりじじバカにもなっていた
きっとひととして成長すれば
その時
それなりのひとが現れて
結婚することになる
ものなのかもしれない
少しも苦労させたくなかった祖父の気持ちは
わかる気もする
相手が悪すぎて苦労することはありそうだけれども
よすぎて苦労する
ということもあるのかもしれないから
わたしが19歳になると
祖父が結婚のはなしばかり
持ってきた
どんなひとがいいのかと聞かれたので
とりあえず◯◯さんみたいなひとと
答えた
相手がよすぎる!
祖父がいつもは言わないことを言ったので
わたしは少し驚いた
つとまらない祖父はそう言った
武家の血筋のわたしを
うらやましく思っていた
自分には真似できない生まれもった上品さがあると
よく話していた
わたしの父方の知的で人徳のある家系を
気に入ってもいた
ただ父方のそうそうたる肩書きが好き
だったのかもしれない
そんな風にも見えた
祖父は世話好きなひとで仲人をよくやっていたのだけれども
わたしのことを勝手に
美人で家柄もよく
引く手あまただろうからと
悪い虫がつく前に
なんとかしなくてはと
話していて
いつも心配していた
先見の明があった
これからはコンピューターの時代になるすべてコンピューターになると
話していたり
健康志向で青汁が流行るだろうから
使っていない土地で
青汁の原料を栽培するべきだなどと
話していたりしていた
祖父は親族のご意見番のような存在だった
親族全員を長のつく役職まで導いていた
社長 校長といった具合に
だからわたしは幼い頃
見えない権力を祖父から
感じていた
悲しみは伝わりやすく
彼が悲しむかもしれないので
悲しみを
伝えないように
楽しみを
伝えられるようにと
あれこれと考える
だけれども
なんだかこの長いラブレターは
悲しみが多い
いくら何を売っても
息子たちをふたり
養っていくことはできない
噴水のあるマンションで暮らすこともできない
やはりわたしは噴水のお庭が好きなのだ
リサイクルショップなんて趣味か道楽みたいなもので
体がつらいときは
眠っているのだから
変に白い体で長い髪をぼさぼさにしながら
眠っているのだから
目を潤ませながらただただ
眠っているのだから
我慢するは
相手を気遣うから
ついつい
やってしまっていること
世の中には大丈夫と言うべき時も
我慢しなくてはいけないことも
ある
でも自分の気持ちを言わなくちゃ
いけない場面はある
特に喘息のことほこりだらけだから
ちょっと外に出る
運動をしていないから運動すると
胸が苦しくなる
これは我慢することではなくて相手に伝えるべきことで
ちょっと外に出ます
ゆっくり呼吸したいから
休ませて
なんて
もう少し言えたらいいな
言えるようになるのは相手に気を遣わず
自分を大切に思えた時なのかしら でも言えたらいいな
いい経験ができたのだけれども
とても素敵なかたで
お話がおもしろく
政治について考えさせられた
それからふと思った自分の意見を言う
ということは
勇気がいることだわ
相手に気を遣ってばかりだと自分の意見を言う
というチャンスがない
自分がかけがえのない存在だと
思えてこそ
理不尽なことに怒り
自分の意見を言うことができる
のではないかしら
きっと誰かを大切に思ったり
大切に思われたりして
まずは自分を大切に思えたら
意見を言うということができるのでは
ないかしら
青空の彼の最近の様子や
画像を
時々見させてもらっているから
ネットストーカーと
いえるのかもしれないと
反省した
彼は知らないだろうけれどラブレターなんてものも
迷惑に違いない
彼を見るとうふふといったかんじで
本当に元気になれる
彼にいいことがあると本当によかったと思える
だからたまにこっそりと彼の情報を
見させてもらっている
目的がよくわからないけれども
尾行や調査をされたひとは本当に怖く嫌な思いをする
ならばどうすればよいかを調べてみる
わたしは走って逃げようとして
喘息が悪化
走ってはいけないと
ドクターに言われているのに
怖くて
ついつい走ってしまった
つきまとわれていると感じた時は
走らずに止まった方がいいらしい
ただしひとが多くて
明るい場所で
明るい場所でぴたりと止まると相手が見えてくるらしくて
通行人とはやや違う動きをするらしい
相手が素人のひとだった場合は暗い細道に逃げ込んだり
走って逃げようとすると
かえって危険なのだそう
とりあえず変だと思ったら
すぐ近くの交番へ行くべきと
わかった
身の危険を感じたわたしは
いろいろと
調べてみた
それでふたつのことにたどり着いた
ひとつは尾行しているひとが
探偵などプロのかたの場合
何人かで尾行するので
なかには不馴れなひともいて
ばれてしまうことがある
ということ
それから依頼されても
尾行が面倒くさいので
わざわざばれるように行動して
事情をはなし
よい報告をして
依頼人からお金だけもらう
こともあるらしいということ
もうひとつは警察に何かの間違いで
あらぬ疑いをかけられていて
尾行されている
警察はプロだからばれることは
まずないらしいのだけれども
わざとばれるようにして
犯罪を未然に防いでいる
ということもあるらしい
何も悪いことはしていないからこの場合は
堂々としていればいいのだけれども
本当に怖い
気になることがあった
なるべく昼間のひとが多い場所で
行動するようにしていて
気分転換に仕入れにでも行こうかしらと思って
車で外出した
気分転換が仕入れ?
好きこそもののなんとかで
幸せなことだわ
などと思いながら
仕入れを終えて
荷物を抱えて駐車場にもどると
車のまわりに大量のたばこが落ちている
わたしは喘息だからたばこは特に気がつく
煙のにおいがした たばこは一本 一本きれいで
あまり短くなっていなかった
わたしは2時間くらい車から離れていたから
誰かがわたしの車のまわりで
ずっとたばこを吸っていて
今どき大量にポイ捨てしている
ということが見ればわかった
もし尾行しているのならわざわざわたしに
このようなことをして
誰かがいたことを知らせる必要が
あるのかしら
尾行1から3も たばこも尾行を知らせるみたいな
行動だった
かなり大きなビルの駐車場で防犯カメラもあるから
喫煙 ポイ捨てしていたら
注意されると思うのに
息子に話してみたら
逆にストーカー被害にあっているという
女性に対して
どうしてあげればいいのかと
質問された
まずその女性には3通りあると話した
ひとつめ本当にストーカー被害にあっている
その場合は警察に言う
ふたつめ気を引きたくて嘘をついている
みっつめ病気が原因で妄想を現実と思っている
この場合は病院
くらいかなと答えてみる 息子が言った考えられるとしたら
ネットショップの
熱烈なファンなのでは?
それな! 確かにねでももしそうなら
話しかけてくると思わない?
絶対に話しかけない尾行している人が変わるというところが
なんとなく
お仕事でやっている
という気がするのだけれども
別れさ☆屋や会わ☆屋が
存在しているらしいけれど
別れ☆せ屋についてはひとの絆はそう簡単に切れない
マイナスから始まる恋は幸せになれないことくらい
大体のひとが経験上わかっているはず
誰かを傷つけたり騙したりして
自分だけ幸せにはなれないと
知っている
大切な人を傷つけるなら恋を成就させる必要はないと
わたしは思うのだけれど
事情があるのかしら
会☆せ屋については会いたければ会いたいで
本人に会いたいと伝えればいいと思う
会って話をすれば大体のことはわかるから
もし恥ずかしければ
ブログなどでお話すればいいと思う
尾行する工作員を使うとあるけれども
下手をすると
相手を危険にさらす
個人情報もだだもれなわけでわたしがどれに当てはまっているのか
わからないけれども
ターゲットに近づきすぎだから
1と3は
工作員
2は下手な尾行なのかもしれないなんて想像してみた
いったい誰が? 結婚前に調査するききあわせなんてものにも
嫌悪感がある
もう少しひとを信じて
深いところまで話し合う
自分で相手の目を見て
確かめたいことは確かめてみる
なんてことは
できない世の中なのかしら
のんきなわたしも久々に怖い思いをした
悪いことはしていないし
わたしは何も間違ったことはしていない
誰かを傷つけるようなこともしていない
子供を心から愛していて家事と
のんびりリサイクルショップと
通院をしているくらいで
特に変わったこともおもしろそうなこともない
もし誰かがわたしを調べているのなら
いくら調べてもただ
ラブレターを書いているくらいしか
変わったことは出てこないと思う
もしお金を払って調査依頼をしているのなら
そのお金は
寄付したり
好きなものを買ったり
お茶を飲んだりすることに使った方が
よほどいいと思う
しているからとはいえ
あからさますぎる尾行3
食材を買いに出かけた今日2階の100均までエレベーターに
乗ろうとした時
若い男性がすっと乗ってきた
わたしは喘息で階段が使えないので
エレベーターに乗ったのだけれども
若い男性は普通は乗らないから
違和感があった
なにせ真横に階段がある さらに男性が挙動不審に見えたものだから
ふたりで乗るのは
なんとなく嫌だった
そのまま2階に到着レディーファーストだったので
お礼を言ってわたしは降りた
とりあえず椅子に座って休憩しながら
ついでに
お仕事のメールをしていたら
その男性が
わたしの目の前をゆっくり
右に行ったり左に行ったりしている
そして並んでいる他の椅子には座らずに
わたしの真横に座った
こちらを見ている スマホをこちらに向け始めた怖くなったので立って
お買い物を始めたら
いかにもラブリーな女性用のコーナーなのに
移動したら男性がそこにいて
また移動したら男性がそこにいた
反対側でわたしの顔を見ていたり角にきて
顔をのぞいていたり
さすがに危険を感じたわたしはレジをすませて
階段をかけおりて
息切れを我慢しながら
一階のパンコーナーにいった
男性はすぐにパンコーナーにきた
何も買わずに
すぐに走ってわたしを追いかけないと
間に合わないとわかる速さだった
パンを選ぶわたしの前のパンの山の向こう側で
パンを選ばずトレーも持たずに
わたしを見ている
もしかしてお礼を言ったのが
いけなかったのかしら
などと考えながら
背筋がぞくりとするすると男性のスマホが鳴った
話し声を聞くと挙動不審さとはうらはらに
普通の男性で
しっかりとした口調だった
背筋がぞくりぞくりとした 男性が電話で話しているうちに逃げるように帰った
表現すれば
お医者様に行って
相談した方がよいのではないか
妄想ではないかなどと
思われそうな話ではあるのだけれど
三度もあるとさすがのわたしも
背筋がぞくりとする
ストーカーでは以前実際警察に
お世話になったことがあるので
余計にしっかりしなくてはと思う
二度目は子供と歩いていた時だった
メモ書きを持った
年配の男性が
黒いバッグを斜めがけにして
私たちが自販機に立ち止まれば
立ち止まり
右に曲がれば慌てて右に曲がっていた
子供の学校に入ると男性は校門の前で止まり
学校の名前をぶつぶつと
言いながら
メモに書いて
よしと言った
同じような行動をしていると
いうけれども
わたしはわりと子供中心に動いていて
体調も悪かったり良かったりで
ルーティンではないように思える
だけれども最近になって
三度ほどつきまとわれるということがあった
お友達とすれ違っても気がつかないわたしが
今回ばかりは
三度も気付いた
一度目は仕入れ先でのこと
やたら大きな声で
女性ふたりが話しながら
至近距離にきて
チラチラとわたしの顔をのぞく
移動すればまた
ついてくる
また移動すればまたついてくる
かなり広い場所なので目立った
その日はうまく仕入れができずに残念に思いながらも
足早に自宅に帰った
わたしは何か調査でもされているのかしらと
考えたけれども
疲れているからかもしれない気のせいだろうと
その日は思った
海のあをにも染まずただよふ
青空の彼が夏に同じイメージの
紺色のポロシャツを
着ていたことを
思い出した
わたしは白鳥を孤独そうとは思わない
悲しそうとも
思わない
なぜだか優雅で力強いと思う
柔軟な魂や
やっかいなほどの
心の繊細さは
みんなとは違うように
心をときめかせたり
うまくいかなくて
心をうなだれさせたりする
だけれどそれはそれで
いいのではないかしらと
ほっぺたをふくらませて
わたしは思う
だってどこまでも青い寒い空を
美しいと思いながら
紙飛行機みたいに
白鳥を飛ばすのだから
必ず壊れる
今回高額なキッチン用品を持ち出すと
長男が言うものだから
他の方法でやれないものかと話したのだけれど
委員をやっていることもあり約束してしまったらしくて
持って行くことになった
後でわかったことなのだけれども
案の定キッチン用品は
壊れた
代表のひとが何度も長男に謝り
弁償すると言ったらしくて
長男は自分に責任があるからと
断ったらしい
壊れないように説明書きを書いて張り付け
ひとりひとりに
注意もしていたらしい
それらをわたしに隠したまま
長男は
新しい高額なキッチン用品を
バイト代ですぐに買ってきた
わたしとしては壊れたことを話して欲しかった
新しい物だから
修理して欲しかった
家族なのだからごめんねで終わりでよかった
わがままを言うとどんなものが欲しいか
聞いて欲しかった
なにより一度相談して欲しかったと
がっかりしていたら
料理にすぐ必要だと思って買ってきたと言いながら
長男が涙ぐんでいた
すると次男がひとことせっかく買ってきてくれたんだから
大事に使えばいいんじゃない?
ああわたしは親として
何かを伝えなければいけないと
躍起になっていたり
高額なものだから長男に払わせるのは申し訳ないと
長男のバイト代のことを
考えていたけれど
次男の言うとおりだわと反省した
それから長男の部屋に行って
勉強をしている長男に
せっかく買ってきてもらったから大事に使うね
今度何か壊れたら話して
ごめんねだけでいいから
家族なのだからごめんねだけでいいんだからねと
言った
長男は小さくうんと言って
少し笑って見せた
自分の心がちっぽけに思えた
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