祖父がうらやましく思っていたこと
そんな祖父は
武家の血筋のわたしを
うらやましく思っていた
自分には真似できない生まれもった上品さがあると
よく話していた
わたしの父方の知的で人徳のある家系を
気に入ってもいた
ただ父方のそうそうたる肩書きが好き
だったのかもしれない
そんな風にも見えた
祖父は世話好きなひとで仲人をよくやっていたのだけれども
わたしのことを勝手に
美人で家柄もよく
引く手あまただろうからと
悪い虫がつく前に
なんとかしなくてはと
話していて
いつも心配していた
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