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2016年12月10日 (土)

虫の息

救急車が到着した時

血圧が下がり

目の前が暗くなり

細く息を吐くのがやっとだった

救急車のなかではさらに

床に捨てられた金魚

のようになり

酸素をマックスにされた 

救急車に一緒に乗った父は

救急隊員とわたしの様子から

死んでしまうのだと思ったと

後から話していた

わたしは三途の川に立ち

息子たちの姿が

川の向こうにぼんやりと見えたような

気がしていた

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