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2016年12月10日 (土)

青空の彼と黄金の稲

なぜかわたしは

幼い頃に聞かされた

父方の祖父の弟のことが

ひどく印象に残っていて

映像のように美しく

思い出されることがあった

父方の祖父は高齢で

わたしが生まれた時には

もう亡くなっていたので

弟といってもまた

会ったこともないひと

なのだけれども

親族のおしゃべりでは

こう言われていた

身長の低いひとで

稲で見えないのだけれど

稲のなかを颯爽と歩いていて

数学の研究者で

とても頭のよいひとだったと

わたしは幼い頃

稲より小さいひとだと

ずっと思っていて

そんな小さいひとが

黄金の稲のなかを

颯爽と歩いている

まるでおとぎ話のようだと

思っていた

その

会ったこともないひとと

青空の彼が

同じひとのように

思えるのだから

不思議 彼は稲より小さくは

ないのだけれども

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