物にはひとの思いが宿る
母から備前焼の鶏
ペアの置物が届いた
その飾りを飾った日のこと
夢をみた
そんなに医者と結婚したいなら若い医者を
いくらでも紹介してやると
亡くなっている叔父が
いきどおった様子で話している
次の日姉にそのことを話すと
もしかして
おじちゃんが
母の内科のバツイチの主治医と
結婚しなさいと
言っているんじゃない?
私は科学しか信じないけれどねと
言った
まさかと思わず吹き出したのだけれども
そういえば
以前いとこが
お医者さんと交際していて
別れたというはなしを
聞いたことがあり
別れた理由が理不尽な理由だったから
叔父はかなり怒っていたらしい
もしかしてその時の思いが
この鶏の置物に?
まじまじと鶏を眺める ただの鷄に見える電話ついでに母に
鶏の置物はどこから?と
聞くと
叔父の家から叔母が処分したいと言ってね
売るなり
捨てるなりしなさいと
言った
« 青空の彼に会えた日 | トップページ | 物にはひとの思いが宿る② »
コメント