わたしと母は似ている
母には似たくないと思っていた
でもやはり
似ているところがあるわと
思った
うなぎを買ってきてみようと食べられない次男に話していたら
母から電話でうなぎを買いなさい
お小遣いを送るからと
言われた
なぜうなぎ? 次男が言うわたしは少し笑った
母は父が初めての恋人で
最後の恋人
真面目なひとでとにかく父と私達子供には口うるさい
家を守ろうと必死で
子供の気持ちより
世間体を気にするひとだった
今はもう世間体などとは言わないけれども
幼い頃は
人目を気にする母に反発して
正義をふりかざし
よく怒られていた
母は茶道の先生だから高価な茶道具と着物を
買いすぎるところがあって
見映えのよい花や枯山水が好き
自然に近い状態で生ける流派なのよ
などと言いながら
剣山に花を刺す
野に咲く花は写真に撮るとよくわかるけれど
命がキラキラとしている
だからわたしはどうしても生け花を好きになれない
将来へ投資しない母に不満もあった
最近母は電話でわたしにがんばれ がんばれと
言ってくる
おばあちゃんがケーキを焼いて次男に送るから
食べてみて
がんばれと
まるで運動会のかけっこのように
応援する
わたしもちょうど次男にケーキを焼いていた
うなぎにしろ ケーキにしろ考えることは
同じなのねと思った
できるだけのことをやろうと頑張りすぎるところが
母に似ていると気づいて
わたしは少し笑った
お父さん お母さん ありがとう
« 食べられる幸せ | トップページ | 寒くなってきたので »
コメント