信じる心が幸せを運んでくる
彼の近くにいると
わたしは温かな気持ちになった
彼が特別な男性で
だからわたしは
彼にひかれていると
気がついたのは
ずいぶんと後だった
特に言葉をかわしたわけでも
ないのに
彼に優しくされたわけでもないのに
彼の近くにいるだけで
温かな気持ちになった
実は今まで
おかしいと思われたくなくて
言わなかったのだけれど
彼の近くには
オレンジとピンクの
甘いかけらが
大きな綿菓子を作ったみたいな
不思議な空気の丸がある
その丸を
わたしは家に帰って
色鉛筆で画用紙に描いた
いったいあの丸は何かしらと
不思議に思いながら
時間がかかったけれども
そこには
淡くてきれいな丸が
幸せそうに描かれていた
いつもいつも
彼の機嫌が悪そうに見えても
淡くてきれいな丸は
彼の近くに見える
だからなんとなく
もし
ふたりの恋が始まるなら
穏やかな恋が始まると思う
温かくて穏やかな恋
恋は激しくて情熱的でね
なんて思っていたのに
なんだか違うみたい
繊細なひとは予感がわかる
というから
恋が始まる予感を
しっかりと信じて
笑って待っていたらいい
きっとひとは
自然に
このひとと恋人になりそうと
思ってしまうと
焦らなくなる
お別れがきて
自然に
恋人になるのではなかったと
気がつくと
慌てて震える
だけれども
必ずまた
会えると信じていたら
信じる心が
幸せを運んでくる
丸くて甘い
彼と
それから綿菓子も一緒に
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