きれいな桜が咲きますように
毎年
同じこと
同じ思いを
ここに書いている
青空の彼とお花見がしたい
お茶を飲みたい
くだらないおしゃべりができる
友人になりたい
というようなわたしの夢
希望
長いラブレターには
そんな言葉が時々
あふれているのだけれども
桜は
どこか悲しくて
どこか嬉しい
わたしにとって
特別な花だからと心が知らせる
理由はよくわからないのだけれど
毎年心が
そう知らせてくる
彼に渡したラブレターの
一通目に
桜の花びらのシールを
はらはらと張り付けた
二通目は青空模様の便箋
とても大切なことが
桜と青空にはあって
わたしはまだ知らないような気がして
封筒と便箋を眺めていた
9年前に
もう彼に会うことはないのだと知り
この世の終わりかというくらいに
アハハちょっとおおげさなのだけれども
その時は本当に
この世の終わりかというくらいに
泣いた日
もう会うことはないと
わたしはどこかで思っていて
その予想は
当たっていたのだけれども
おかしなわたしを見て
彼は思いっきり笑っていた
それから会いたいよ
会いたいよと
泣くばかりしていたわたし
もしわたしが
思いを伝えなかったら
どんな未来が
待っていたでしょうか
パラレルワールドが
あるとしたら
思いを伝えなかったわたしの世界は
きっと
グレーのままで
彼に出会うことがなかった世界は
寂しい世界でしょうね
もし過去にもどれたら
わたしはおかしなわたしに
どう思われてもいいから
思いを伝えなさいよ
ふられるのは
わかっているのでしょう?と
言うでしょうね
だから何度やり直しても
結局思いを伝えるでしょうね
思いを伝えるのは
とても勇気が必要で
自分が傷つく覚悟もまた必要で
迷惑なのでしょうねと思うと
怖くて
悩みすぎて
頭がぐちゃぐちゃになる
冗談?
からかっている?
何か目的があるのではないか
病んでいるのではないか
無い物ねだりなのではないか
依存しようとしているのではないか
などと思われることもある
大人の恋は複雑だから
仕方がない
好きになるひとは
自分で選べないから
ただわたしは
青空の彼が大好きになっただけ
なのだけれど
いろいろ事情もあり
思いを伝えるのは
とんでもない勇気が必要だった
彼にしてみれば
迷惑なおかしなひと
だったかもしれないけれど
わたしは今も
思いを伝えたことを後悔していない
だから今年も
彼のそばに
きれいな桜が咲きますように
咲くといいな
そう思っている
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