さくらと彼に会いたい
さくらが散ると
どこか傷ついたような
気持ちになる
マンションの廊下に
一枚
桜の花びらがぴらりと
動いていた
もう桜は散ってしまったのに
君はいったい
どこからきたの?
わたしは
青空の彼が
お花見に誘ってくれるのではないかと
毎年毎年
待っているから
わたしが勝手に
そんなことを考えて
待っているから
勝手に
傷ついている
彼にしてみれば
愛の押し付けみたいで
いい迷惑
メジロと桜の次は
季節の花
螢
花火
月
青空の彼が
花火に誘ってくれるわけも
ないのに
待っている
そしてまた
どこか傷ついたような
気持ちになる
それを毎年毎年
繰り返している
わたしが誘えばいいのかな
けれど誘いかたがわからない
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