死ぬか生きるかだったのに
死ぬか生きるかだったわたしは
ひとを好きになった
ももさんごめんなさいね
ごめんなさいね
大丈夫?
大丈夫?
何度も何度もドクターがそう言いながら
処置をしてくださっている
聞きなれない言葉だわと
ぼんやりと考えながら
なんともいえない気持ちになった
それから
急にお手洗いに行きたくなった
ベッドで用意をしてもらい
お手洗いを済ませていると
ドクターは机みたいな場所で
カルテか何かを書いていた
臭くないのかな
髪がさらさらしていると
思った
入院のため
病室に入ってからも
夜中に何度も診察に来てくださり
ごめんなさいね
大丈夫?と
また聞きなれない言葉をかけてくださる
わたしは胸がドキドキしてきた
« 青空の彼の前の事件 | トップページ | このドキドキは »
コメント