1回目のひんやり
1回目は
わたしが公園で
デートをしていた時のこと
赤い大きな車が
とまっている
いつもは暗くなると誰もいない
静かな公園だから
彼氏とよく来ていたのだけれど
今日は珍しいねと
わたしは思った
あの赤い車 珍しいねと
わたしは彼に言った
赤い車?
彼が言った
うんそこの…
さっきまでとまっていたのに
大きな車がない
彼が怯えた様子で
赤い車なんてないよ
冗談言うなよと
言った
なぜ怯えているのかしらと
わたしが不思議に思っていると
彼は
車のなかで自殺があったと
聞いた
赤い○○だったと聞いたよと
言った
あはは
気のせいだったみたい
わたしは笑って
さっき普通に車がとまっていて
どこかに行ったのかもしれないねと
彼には言っておいた
« ひんやりするおはなし | トップページ | 2回目のひんやり »
コメント