桜と白い息
雨のなか
車から
よそ見をして桜の木をみた
薄暗い
雲に囲まれて
木はしっとりとしているようで
車から外に出たら
わたしの吐く息はなぜか
白く
小さくふわふわ
ふわふわとしていて
遠くの霧がかった木々は
雪空のいろ
のようだけれど
桜は今年も
咲かせるのだろうと
遠い遠い過去の記憶の
桜の花びらが舞う幻を
頭によぎらせて
あれはやはり
ただの夢だったろうか
誰かと
約束していたなら
いつまでも
桜のしたで
頬を染めながら
待っていたいと思うのです
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