しばらくして
しばらくして
野球観戦の日に
次男がベッドから起き上がれなくなった
それを見たパートナーが
イライライライラし始めて
もう始まる
もう始まると
キレ始めた
病弱でひきこもりがちな
次男が喜ぶから
野球観戦に連れていっているのではなく
パートナーが行きたいから
行っているのだと
わかった瞬間だった
次男のことを考えるなら
事情がわかるのだから
落ち着くまで待ち
遅れて
後から球場に入ればよいわけで
それに
野球観戦の日程を質問すると
パートナーはキレて
教えてくれなかった
予約日も
次男と相談もしないで
パートナーが勝手に決めていた
何もかもだめなんだ
いつかこんな日がくると
わたしはわかっていたのではないかと
腹立たしく思った
しばらくして
声をおさえながら泣き始めた次男に
パートナーはさらに怒り
だんだん だんだんと
大きな音で
怒っているんだぞと
廊下を激しく歩きまわり
しまいに
玄関でバンバンと音をたてて
出ていった
残された次男は
布団で顔を隠して
しくしくと泣いていた
なんともいえない
怒りがわたしの体中に走って
二度と帰ってくるなパートナー 塩 塩と
思った
しばらくして
ひとりで野球観戦を終えた
パートナーが
怒った様子で帰ってきた
もちろん
なにひとつ
反省も理解もしていない
それから次男は
野球観戦に行くのをやめた
テレビでみたらいいよねと
わたしと次男で話した
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